BLOG ブログ

HOME // ブログ // 耐震診断、補強工事

CATEGORY


ブログ

耐震診断、補強工事

昨年度は新座市で9件の耐震診断を行いました。昭和56年より前の家ばかりなので、すべてが耐震性が無いというのが実情です。ただ、その事実を知って耐震補強工事に移るかというと難しいところです。

安い買い物ではない・・。そうなんです。耐震補強工事自体は、補助金を使えばそんなに掛からないように思えますが、道連れ工事。例えば、補強した部分だけクロスを貼り替えで良いのか・・その隣のクロスは貼らなくても良いのか・・・とか、床もきしむからやり直したいとか、断熱も一緒に・・・、サッシも・・・。キッチンも・・・となると結構上がっていきます。

こんな時に、参考になる方程式があります。

180万×(耐震改修後の合計評点ー耐震改修前の合計評点)=おおよその見積もり金額

となります。

例えば、2FのX通りが0.65 Y通りが0.91 1FのX通りが0.59 Y通りが1.10だった場合を考えてみます。

これを補強設計します。

単純に、これらの評点がすべて1.00になればそれでよいのかというと、理論上は1を超えるので良いのですが、同時に壁量計算や壁の配置というものも考える必要があります。

そうした諸々を考慮して計画すると、2FのX通り 3.19 Y通り2.80 1FのX通り1.42 Y通り1.23

となります。

これを先ほどの方程式に入れます。

180万×(8.64ー3.25)=9,702,000となります。

そうすると、大体耐震補強工事と合わせて付随する工事を行った代金になります。

これは、ある耐震診断ソフトの会社が過去の例をかなり調べてはじき出した方程式になります。

単純な耐震補強工事だけの場合はどうでしょうか?100㎡の家の場合。

27000×(耐震改修後の評点ー耐震改修前の評点)×100㎡となります。

この評点は、一番悪い数字を出します。

当てはめると、

27000×(1.23-0.59)×100=1,728,000となります。

これが耐震補強工事の大体の金額になります。

弊社の場合、耐震補強工事とリフォームとを分けて見積もります。これまでの経験からすると、大体この方程式はあっているということになります。

あくまでも、これは方程式であって必ずこれに当てはまるわけではないということは理解いただけると嬉しく思います。柱が無かったり、基礎が無かったり・・・。断熱工事やサッシ工事が入ったりするとその分だけ加算されていきます。

あくまで目安ということで。

今年も省エネ関係の補助金は出ています。

昨年、ある家では、国からの(窓リノベ、こどもエコ)補助金と新座市からの補助金を合わせて250万おりました。

補助金制度をうまく活用するなら、気になっていたあそこも工事をすることができるかもしれません。

ぜひご活用ください。

ある程度金額が高くなると、「建て替えの方が良いのかも・・・」とおっしゃられることがあります。個人的にもその方が自由度の高い設計になりますし、基礎や地盤からしっかりした建物になるので、それがいいのかなという時もあります。

ただ、コロナ以前はリノベも新築もそんなに変わらなかったのですが、今は建て替えは大体3000万くらいと言われています。あくまで大体の数字です。

さすがに、耐震改修工事でフルスペックで行ってもそこまではいかないので、リノベの方がいいのかな・・・といったところです。

価値観は人それぞれ、家の工事は安い買い物ではないので是非熟考してください。同時に、地震の時自分がどこにいるか分からないということも・・。家の中にいるのか?たまたま外出しているのか・・・。

最後に。耐震補強工事をすれば家が壊れないというわけではありません。あくまで、圧死しない、命を守るということができるだけであって、損壊するということは覚えておいてください。

 
SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧